公開情報の項目
組織名
- 日本銀行
公開日
- 2002年4月16日
公開記事
- 「2月28日開催分 」
公開記事の問題設定
- 金利の最高限度の変更とその結果について、具体的にどのような影響があるのか。
- 「資金供給オペでは札割れが多発している」とは、どのような状況か。
- 無担保コールレート(オーバーナイト物)と有担保コールレート(オーバーティン物)との差はどのような意味があるのか。
公開記事の概要
流動性預金に関する金利の最高限度には、委員の意見に基づいて答申通り、最高限度を変更することが全員一致で決定されました。その結果を金融庁長官および財務大臣に報告することになる。「資金供給オペでは引き続き、オファー額に対して応札額が下回る『札割れ』が多発しているが、資金需要オペでは『15兆円程度の当座預金残高を維持している。
このような調整のもとで、無担保コールレート(オーバーナイト物)は0.001%で推移したが、有担保コールレート(オーバーティン物)は0.07%での推移したという。本件には、決定会合終了後、適宜の方法で公表することが決まった。金融市場調節を行い、日本銀行当座預金残高を10~15兆円程度になるように保つ。
公開記事のポイント(1)
「2.委員による採決金融審議会の答申通り、流動性預金に関する金利の最高限度の定めを変更し、その旨金融庁長官および財務大臣に報告することが、全員一致で決定された。」
日本銀行 (2002) 2月28日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-08 17:44:29)
公開記事のポイント(2)
「資金供給オペでは、引き続き、オファー額に対して応札額が下回る『札割れ』が多発しているが、オペ回数の増加などの工夫により、15兆円程度の当座預金残高を維持している。」
日本銀行 (2002) 2月28日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-08 17:44:29)
公開記事のポイント(3)
「こうした調節のもとで、無担保コールレート(オーバーナイト物)は0.001%で推移した。」
日本銀行 (2002) 2月28日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-08 17:44:29)
公開記事の解説
上述した問題設定に対して、解決策を分析してみましょう。
問題設定(1):金利の最高限度の変更とその結果について、具体的にどのような影響があるのか。
このような金利の最高限度の変更は、国内金融市場に大きな影響を与えます。
現在の流動性預金に関する金利の最高限度は、10年ぶりに上昇したことになります。これにより、銀行などの金融機関は、より低いコストで資金を調達することが可能になります。そのため、貸し出しや新規投資などのビジネス活動に対する需要が高まることが予想されます。
一方で、資金需要オペでは、札割れが多発しているという現状があります。これは、資金需要が低いことを示しています。しかし、15兆円程度の当座預金残高を維持しているということから、日本銀行の金融政策が有効に機能していることが示されています。
このように、金利の最高限度の変更には多くの影響がありますが、それを適切に調整することで、金融市場の安定性や経済成長に寄与することが期待されます。
問題設定(2):「資金供給オペでは札割れが多発している」とは、どのような状況か。
資金供給オペは、日本銀行が市中銀行から資金を供給するための操作です。通常は、オファー額に対して応札額が上回るため、日本銀行が必要な額だけを供給することができます。しかし、札割れが多発しているということは、オファー額に対して応札額が下回る状態が続いていることを意味します。これは、日本銀行が必要な額以上の資金を供給してしまっているということであり、金融市場の調節が不十分であることを示しています。
また、決定会合では、無担保コールレート(オーバーナイト物)が0.001%で推移している一方、有担保コールレート(オーバーティン物)が0.07%で推移していることが報告されました。これは、有担保コールレートが比較的高い水準にあるため、市中銀行が有担保で調達する傾向があることを意味しています。日本銀行は、市中銀行が安定的に資金調達できる環境を整えるため、引き続き調整を行いながら金融市場調節を行っていく必要があります。
問題設定(3):無担保コールレート(オーバーナイト物)と有担保コールレート(オーバーティン物)との差はどのような意味があるのか。
無担保コールレート(オーバーナイト物)と有担保コールレート(オーバーティン物)との差は、資金供給オペと資金需要オペの需要と供給の状況を反映しています。資金供給オペは、日本銀行が民間金融機関に資金を供給するオペレーションであり、資金需要オペは、民間金融機関が日本銀行に資金を供給するオペレーションです。一般的に、資金供給オペでは応札額が下回り、「札割れ」が多発する場合があります。これは、資金需要オペに比べて供給側が過剰であることを示しています。一方、資金需要オペでは、資金供給オペと比較して需要が大きい場合があります。このため、有担保コールレート(オーバーティン物)が高くなることがあります。このように、無担保コールレート(オーバーナイト物)と有担保コールレート(オーバーティン物)との差は、日本の金融市場の需給状況を反映しています。
公開記事と関連するトレンドワード
トレンドワード(1):「金融」、「市場」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「金融」、「市場」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「金融」、「市場」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、2000年1月、2016年1月、2016年4月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、1998年9月、1998年10月、1998年12月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は1998年10月のトレンド転換と関連している模様です。
ソーシャルメディアの主な反応
おう、どうも。
ええと、流動性預金に関する金利の最高限度が変更されるらしいんだ。
. 委員の意見に基づいて、か。
. それがわからないからこうやって話してるんじゃないか。俺たちには説明する義務があるんだろ。
. しかし、変更後は金利が最高限度になるということだが、委員は何を考えてこんな提案をしたんだろうか。
. 資金需要オペでは、「15兆円程度の当座預金残高を維持している」とあるから、需要が増加しているのかもしれない。だから、金利が高い方が適切と考えたのかな。
8. それで、この変更後の金利がどうなっているかという話題だ。無担保コールレート(オーバーナイト物)が0.001%、有担保コールレート(オーバーティン物)が0.07%という話なんだが、これはなんとも言えないね。