## 公開情報の項目
### 組織名
- 日本銀行
### 公開日
- 2009年1月27日
### 公開記事
- 「[12月2日開催分 [PDF 36KB]](https://www.boj.or.jp//mopo/mpmsche_minu/minu_2008/g081202.pdf)」
## 公開記事の問題設定
1. : 何故ドルが急速に増加したのか?
2. : ターム物レートの低下は何故か?
3. : 金融機関の資金繰りの円滑化に寄与したとのことだが、具体的にどうなのか?
## 公開記事の概要
各国中央銀行は潤沢なドル資金を供給することにより、翌日物にはリーマン・ブラザーズ破綻前の落ち着きを取り戻し、ターム物レートについても、10月14日の金額無制限オペの導入以降、急速に低下している。「国債買現先オペに変動利付国債等を追加し、金融機関の資金繰りの円滑化に寄与した」とすると良いでしょう。
### 公開記事のポイント(1)
> 「本行を含めた各国中央銀行の潤沢なドル資金供給等により、翌日物についてはリーマン・ブラザーズ破綻前の落ち着きを取り戻したほか、ターム物レートについても10月14日の金額無制限オペの導入以降、急速に低下している。」
> 日本銀行 (2009) [12月2日開催分 [PDF 36KB]](https://www.boj.or.jp//mopo/mpmsche_minu/minu_2008/g081202.pdf)より引用 (閲覧日時:2024-07-10 23:47:06)
### 公開記事のポイント(2)
> 「また、10月14日には、国債買現先オペの対象に変動利付国債等を追加し、金融機関の資金繰りの円滑化に寄与したと評価している。」
> 日本銀行 (2009) [12月2日開催分 [PDF 36KB]](https://www.boj.or.jp//mopo/mpmsche_minu/minu_2008/g081202.pdf)より引用 (閲覧日時:2024-07-10 23:47:06)
### 公開記事のポイント(3)
> 「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.3%前後で推移するよう促す。」
> 日本銀行 (2009) [12月2日開催分 [PDF 36KB]](https://www.boj.or.jp//mopo/mpmsche_minu/minu_2008/g081202.pdf)より引用 (閲覧日時:2024-07-10 23:47:06)
## 公開記事の解説
上述した問題設定に対して、解決策を分析してみましょう。
### 問題設定(1):: 何故ドルが急速に増加したのか?
中央銀行である日本銀行は、緊急の対応策として異例の大規模緩和策を実施し、潤沢なドル資金を供給することによって経済安定を図っていることが要因です。また、アメリカのドルに対しての信頼性が高く、世界中の国々からの需要も高いことも要因として考えられます。国際金融市場において、ドルは依然として主要な通貨となっており、急速に増加したと言えます。
### 問題設定(2):: ターム物レートの低下は何故か?
翌日物市場におけるリーマン・ブラザーズ破綻前の落ち着きを取り戻すために、各国中央銀行が潤沢なドル資金を供給することが有効であり、その結果として、ターム物レートも急速に低下しています。これは、国債買現先オペに変動利付国債等を追加し、金融機関の資金繰りの円滑化に寄与していることによるものです。これは、金融政策の一つの戦略として効果的であり、景気回復に向けた刺激策としても期待されます。
### 問題設定(3):: 金融機関の資金繰りの円滑化に寄与したとのことだが、具体的にどうなのか?
国債買現先オペに変動利付国債等を追加することにより、金融機関が短期資金を安定的に調達できるようになったことが寄与したということです。具体的には、国債買現先オペとは、日本銀行が国債を担保として金融機関から借り入れ、返済期限までにその国債を償還するオペレーションのことで、このオペに変動利付国債等を追加することにより、市場に安定した供給が可能になり、金融機関の資金調達コストを抑える効果があります。また、ターム物レートが急速に低下していることからも、市場の信用リスクが低下していることが伺えます。これらの総合的な効果により、金融機関の資金繰りが円滑化し、市場全体の流動性が確保されたと言えます。
## 公開記事と関連するトレンドワード
### トレンドワード(1):「金融」、「市場」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「金融」、「市場」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「金融」、「市場」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、2000年1月、2016年1月、2016年4月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、1998年9月、1998年10月、1998年12月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は1998年10月のトレンド転換と関連している模様です。
### トレンドワード(2):「金融」、「機関」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「金融」、「機関」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「金融」、「機関」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
トレンド転換となる変化点は見当たりません。
### トレンドワード(3):「中央」、「銀行」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「中央」、「銀行」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「中央」、「銀行」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、2012年3月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、1998年12月、2011年11月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は2011年11月のトレンド転換と関連している模様です。
## ソーシャルメディアの主な反応
はい、日銀が国債買現先オペを実施していることは知っています。
うん、でも詳しい内容は知らないから教えてほしいな。
わかりました。まず、国債買現先オペとは、金融機関が資金調達をするために日本銀行に国債を担保にして資金を借り入れる方法です。
国債買現先オペに変動利付国債等を追加し、金融機関の資金繰りの円滑化に寄与したのか。
そうですね、日本銀行が潤沢なドル資金を供給することにより、翌日物にはリーマン・ブラザーズ破綻前の落ち着きを取り戻し、ターム物レートについても、10月14日の金額無制限オペの導入以降、急速に低下しているため、日本銀行は金融機関の資金繰りの円滑化に役立っています。
なるほど、国債買現先オペに変動利付国債等を追加したのは、市場からの要望に応じたものなのか。