公開情報の項目
組織名
- 日本銀行
公開日
- 2015年5月27日
公開記事
公開記事の問題設定
- なぜ日銀補完当座預金の付利金利よりも低いのか?
- 短期金融市場の金利はなぜ低位で推移しているのか?
- 短国レートが小幅のマイナスとなっている理由は何か?
公開記事の概要
無担保コールレート(オーバーナイト物)、GCレポレートとも、日本銀行補完当座預金の付利金利(0.1%)を下回る水準で推移している。金融・為替市場動向では、短期金融市場では、金利が、翌日物、ターム物ともに引き続き低位で推移している。ターム物金利を見ると、短国レートは小幅のマイナスとなっている。
公開記事のポイント(1)
「無担保コールレート(オーバーナイト物)、GCレポレートとも、日本銀行補完当座預金の付利金利(0.1%)を下回る水準で推移している。」
日本銀行 (2015) 4月30日開催分 [PDF 234KB]より引用 (閲覧日時:2024-07-13 04:24:08)
公開記事のポイント(2)
「2.金融・為替市場動向短期金融市場では、金利は、翌日物、ターム物とも引き続き低位で推移している。」
日本銀行 (2015) 4月30日開催分 [PDF 234KB]より引用 (閲覧日時:2024-07-13 04:24:08)
公開記事のポイント(3)
「ターム物金利をみると、短国レートは小幅のマイナスとなっている。」
日本銀行 (2015) 4月30日開催分 [PDF 234KB]より引用 (閲覧日時:2024-07-13 04:24:08)
公開記事の解説
上述した問題設定に対して、解決策を分析してみましょう。
問題設定(1):なぜ日銀補完当座預金の付利金利よりも低いのか?
日本銀行が実施している緩和的な金融政策の中で、日本銀行補完当座預金の付利金利は非常に低い水準に設定されています。このことは、金融市場において、日本銀行が提供する資金の貸出条件が非常に低く、また金利が緩和されていることを示しています。しかし、一方で、無担保コールレートやGCレポレートなどの短期金融市場での金利は、依然として低い水準に留まっています。このことは、短期金融市場での需要と供給のバランスが変化していることを示しています。市場参加者は、日本銀行の政策金利に頼らなくても、低利子で資金調達が可能であるため、日本銀行補完当座預金の付利金利を引き下げても、市場に与える影響は小さいと考えられています。したがって、日本銀行補完当座預金の付利金利は、市場のニーズに応じた水準で維持されることが重要であると言えます。
問題設定(2):短期金融市場の金利はなぜ低位で推移しているのか?
日本の短期金融市場では、日本銀行がマイナス金利政策を導入し、無担保コールレートをマイナスに設定したことによって、市場では金利が下落傾向となっています。また、企業や銀行の金利支払いも低下し、経済活動の活性化に繋がるという効果が期待されています。ただし、低金利政策による副作用も懸念されており、将来的なインフレリスクや金融不安の増大について注意が必要です。
問題設定(3):短国レートが小幅のマイナスとなっている理由は何か?
短国レートが小幅のマイナスとなっているのは、金利動向が要因の一つであると考えられます。無担保コールレート(オーバーナイト物)やGCレポレートが日本銀行補完当座預金の付利金利(0.1%)を下回る水準で推移していることから、短期金融市場において低金利環境が続いていることが影響していると考えられます。
また、金融・為替市場動向でも短期金利が低位で推移しているという点があります。特に、翌日物とターム物の金利が引き続き低位で推移していることから、短国レートも影響を受けていると考えられます。
つまり、日本銀行がマイナス金利政策を導入したことにより、短期金利が抑えられ、短国レートも低下したと言えます。ただし、長期金利については、引き続き上昇傾向が見られるため、今後の動向に注目する必要があります。
公開記事と関連するトレンドワード
トレンドワード(1):「短期」、「金融」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「短期」、「金融」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「短期」、「金融」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、1999年5月、1999年6月、1999年12月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、1999年3月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は1999年03月のトレンド転換と関連している模様です。
トレンドワード(2):「金融」、「資本」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「金融」、「資本」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「金融」、「資本」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、2009年1月、2012年3月、2013年2月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、2008年10月、2011年11月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は2011年11月のトレンド転換と関連している模様です。
トレンドワード(3):「資本」、「市場」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「資本」、「市場」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「資本」、「市場」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、2009年12月、2012年3月、2013年2月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、2008年10月、2011年11月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は2011年11月のトレンド転換と関連している模様です。
ソーシャルメディアの主な反応
最近の短期金融市場ですが、日銀の当座預金付利金利の0.1%を下回る水準で推移していますね。
理由としては、日銀の金融緩和政策の継続があります。現在の日本では、インフレ率の目標設定を行うことで、物価上昇率を引き上げることが目指されています。そのため、日銀は市場での短期金融資産購入を通じて、金融市場に流通する資金量を増やすことを狙っています。このような狙いのため、金融市場での金利が低位で推移するということです。
そういうわけですか。ちなみに、短期金融市場では現先取引やコール市場が取引されますが、その中でも、日銀の当座預金付利金利に連動するターム物金利は、市場参加者にとって注目すべき指標の一つとなっています。現先取引やコール市場で取引が盛んに行われる市場のプレゼンスはどのように測定されるのでしょうか。
その市場におけるプレゼンスは、取引高、取引平均残高<現先等の平均残高>、取引先数、市場参加者への情報提供の4要素を勘案することで測定されます。
なるほど、参考になります。