公開情報の項目
組織名
- 日本銀行
公開日
- 2020年12月23日
公開記事
- 「10月28、29日開催分 」
公開記事の問題設定
- この国債金利の水準やイールドカーブの形状は、なぜ今後も続くのだろうか。
- 無担保コールレートが、この範囲で推移することがなぜ正当化されるのだろうか。
- 短国レートが幾分上昇している原因は何か。日銀の金融政策に影響を与えるのだろうか。
公開記事の概要
その中で、10年物国債金利はほぼゼロ%の水準で推移し、日本国債のイールドカーブは金融市場調節方針と整合的な形状を形成している。無担保コールレートは、オーバーナイト物で、およそ-0.07から-0.01%の範囲で推移している。ターム物金利を見ると、短国レート(4か月物)が幾分上昇している。
公開記事のポイント(1)
「そのもとで、10年物国債金利はゼロ%程度で推移し、日本国債のイールドカーブは金融市場調節方針と整合的な形状となっている。」
日本銀行 (2020) 10月28、29日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-14 16:22:28)
公開記事のポイント(2)
「無担保コールレート(オーバーナイト物)は、-0.06~-0.01%程度で推移している。」
日本銀行 (2020) 10月28、29日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-14 16:22:28)
公開記事のポイント(3)
「ターム物金利をみると、短国レート(3か月物)は、幾分上昇している。」
日本銀行 (2020) 10月28、29日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-14 16:22:28)
公開記事の解説
上述した問題設定に対して、解決策を分析してみましょう。
問題設定(1):この国債金利の水準やイールドカーブの形状は、なぜ今後も続くのだろうか。
この国債金利の水準やイールドカーブの形状は、日本経済が低成長傾向にあるためです。日本は少子高齢化による人口減少に直面しており、内需が減少する一方、海外からの輸入増加によって貿易赤字が膨らんでいます。このため、日本銀行は長期にわたって緩和的な金融政策を維持しており、長期的な金利の低下を図っています。また、国債の発行は政府の財政政策とも関係しており、日本政府が財政赤字を補うために国債を発行しているため、国債金利は低下傾向にあります。また、無担保コールレートが引き下げられていることから、金融市場の余剰資金が国債に流入する傾向にあり、イールドカーブが金融市場調節方針と整合的な形状を形成することになります。ターム物金利は短国レートが幾分上昇していることから、将来的に金利上昇の可能性があると考えられますが、日本経済の低迷が続く限り、国債金利の低下が続くと予想されます。
問題設定(2):無担保コールレートが、この範囲で推移することがなぜ正当化されるのだろうか。
日本の金融市場は、日本銀行による大規模な金融緩和政策が続いていることから、非常に低い金利水準が維持されています。日本国債のイールドカーブは、日本銀行が緩和政策を継続しているため、上部の一部の期間ではマイナスの金利になることもあります。
そのため、無担保コールレートは、オーバーナイト物でおよそ-0.07から-0.01%の範囲で推移することが正当化されています。日本銀行は、市場に資金を流通させるために、無担保コールレートをマイナスの金利に設定しています。また、市場に流通する資金量を調整するために、ターム物金利の誘導目標を設定することもあります。
現在、短国レート(4か月物)は、一部で上昇していますが、これは将来的な金融政策変更の可能性があるため、金利が上昇する場合があることを示しています。ただし、日本銀行は今後も緩和政策を維持する可能性が高く、現在の低金利状況が長期的に続くと予想されています。
問題設定(3):短国レートが幾分上昇している原因は何か。日銀の金融政策に影響を与えるのだろうか。
短国レートが上昇している理由は、日本銀行が今後金融緩和を縮小する可能性があることが投資家の間で話題になっているからです。日銀は、金融緩和を維持するために、国債を買い続けることを決定しています。しかし、これによって、国債の流通量が増えると、国債価格が下落すると予想されるため、投資家は、日銀が金融緩和を縮小すると予想しています。日銀の金融政策に直接的な影響はないものの、投資家は金融市場の動向に注目しており、短国レートの変化は、市場の予測を表すとされています。
公開記事と関連するトレンドワード
トレンドワード(1):「短期」、「金融」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「短期」、「金融」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「短期」、「金融」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、1999年5月、1999年6月、1999年12月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、1999年3月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は1999年03月のトレンド転換と関連している模様です。
トレンドワード(2):「金融」、「市場」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「金融」、「市場」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「金融」、「市場」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、2000年1月、2016年1月、2016年4月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、1998年9月、1998年10月、1998年12月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は1998年10月のトレンド転換と関連している模様です。
トレンドワード(3):「企業」、「資金」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「企業」、「資金」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「企業」、「資金」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、2015年12月、2016年1月、2021年2月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、2008年12月、2020年5月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は2020年05月のトレンド転換と関連している模様です。
ソーシャルメディアの主な反応
ああ、そうだね。でも金利が変わってきたのは他にも理由があるんだよ。
ターム物金利が上昇してるからだよ。短国レートが幾分上昇してるんだ。
まあ、いろんな理由があるんだけど、最近の経済成長率の改善とか、緩やかなインフレ率の上昇とか、それによって各々の市場におけるプレゼンスが大きいこと(取引高、取引平均残高<現先等の平均残高>、取引先数、市場参加者への情報提供の4要素を勘案する)。
おっ、確かに、それだと金利が上がるわけだね。