公開情報の項目
組織名
- 日本銀行
公開日
- 1998年11月18日
公開記事
- 「10月13日開催分 」
公開記事の問題設定
- 大量の資金供給を行いながら、なぜオーバーナイト・レートは上昇したのか?
- 日中の資金吸収を行わなかったことが、どのように影響したのか?
- 今後、オーバーナイト・レートの動向をどのように見通すべきか?
公開記事の概要
9月30日の中間期末日は、オーバーナイト・レートの上昇圧力が懸念されたため、朝方の積み上げ幅を2.5兆円前後とする大量の資金供給を行い、日中に追加的な資金吸収を行わないことをアナウンスした。今日のオーバーナイト・レートは、最高値で0.7%まで上がりた。しかし、加重平均で0.47%に落ち着いた。
公開記事のポイント(1)
「中間期末日の9月30日は、オーバーナイト・レートへの上昇圧力が懸念されたため、朝方の積み上幅を2.5兆円前後とする大量の資金供給を行い、あわせて日中の追加的な資金吸収を行わない旨をアナウンスした。」
日本銀行 (1998) 10月13日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-07 06:33:17)
公開記事のポイント(2)
「この結果、当日のオーバーナイト・レートは、最高値0.7%まで上昇したが、加重平均では0.47%に収まった。」
日本銀行 (1998) 10月13日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-07 06:33:17)
公開記事のポイント(3)
「こうした状況を踏まえ、年末越え資金の供給を、昨年よりも10日早く開始している。」
日本銀行 (1998) 10月13日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-07 06:33:17)
公開記事の解説
上述した問題設定に対して、解決策を分析してみましょう。
問題設定(1):大量の資金供給を行いながら、なぜオーバーナイト・レートは上昇したのか?
日本銀行がオーバーナイト・レートの上昇圧力を懸念し、大量の資金供給を行ったことにより、資金需要が急増し、オーバーナイト・レートが上昇する結果につながったと考えられます。しかし、日中の資金需要が弱く、吸収が行われなかったことにより、翌日まで資金を持ち越すことができなくなり、オーバーナイト・レートは高止まりしてしまったと考えられます。また、市場参加者がオーバーナイト・レートの上昇を懸念して、大量の資金を吸収し、オーバーナイト・レートが低下することを望んでいるという潜在的な要因もあると考えられます。結果として、オーバーナイト・レートは上昇したが、加重平均で0.47%に落ち着くことになりました。
問題設定(2):日中の資金吸収を行わなかったことが、どのように影響したのか?
日中の資金吸収を行わなかったことが影響して、オーバーナイト・レートの上昇圧力が懸念される中でも、朝方の積み上げ幅が2.5兆円前後になっていたため、資金需要が比較的少なかった可能性があります。また、金融市場が安定していたため、追加的な資金吸収が必要ないと判断された可能性もあります。加えて、オーバーナイト・レートが最高値で0.7%まで上昇したものの、加重平均で0.47%に落ち着いたことから、市場全体が安定していたと考えられます。ただし、今後の情勢次第では、追加的な資金吸収が必要になる場合もあるため、市場の動向を注視する必要があります。
問題設定(3):今後、オーバーナイト・レートの動向をどのように見通すべきか?
オーバーナイト・レートの動向を見通すためには、まずは金融市場の動向や、日本銀行の金融政策などを考慮する必要があります。加えて、短期市場の需給動向や、国際的な金融情勢も考慮する必要があります。
9月30日の中間期末日に、日本銀行が大量の資金供給を行ったことから、一時的にオーバーナイト・レートが上昇しました。しかし、日中に追加的な資金吸収を行わないというアナウンスがあったことから、徐々に落ち着いてきています。
今後のオーバーナイト・レートの動向を見通すには、市場参加者の動向や、金融市場の需給動向、国際的な金融情勢などを考慮する必要があります。しかし、一時的に上昇することがあっても、日本銀行が追加的な資金吸収を行わない限り、落ち着いていく可能性が高いと予想されます。
公開記事と関連するトレンドワード
トレンドワード(1):「国」、「金融」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「国」、「金融」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「国」、「金融」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、1999年3月、2009年2月、2013年12月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、1998年11月、2008年10月、2013年7月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は1998年11月のトレンド転換と関連している模様です。
トレンドワード(2):「金融」、「機関」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「金融」、「機関」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「金融」、「機関」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、2011年5月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は2011年05月のトレンド転換と関連している模様です。
トレンドワード(3):「為替」、「市場」
- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「為替」、「市場」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「為替」、「市場」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。
主要なトレンド転換として、2000年10月、2004年7月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、1999年11月、2004年3月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は2004年03月のトレンド転換と関連している模様です。