【日本銀行(日銀)】金融政策決定会合(2000年6月12日開催分)の概要と解説

金融政策決定会合

公開情報の項目

組織名

  • 日本銀行

公開日

  • 2000年7月21日

公開記事

公開記事の問題設定

  1. オーバーナイト金利が0.07%で安定しているが、なぜ上昇しないのか?
  2. 日銀当座預金残高が約5兆円で推移しているが、なぜ低下しないのか?
  3. 無担保コール市場残高が1989年以来の7兆円台まで低下したが、なぜ市場に影響はないのか?

公開記事の概要

オーバーナイト金利は、概ね0.07%で安定した展開を見せ、日銀当座預金残高は、約5兆円での推移となった。この間、無担保コール市場残高が、1989年以来の7兆円台まで低下した。今年の結果、5月のマネーサプライ伸び率が再び低下した。アメリカでは、内需が強力に拡大し続けている。

公開記事のポイント(1)

「この結果、オーバーナイト金利は、概ね0.02%で落ち着いた展開を辿り、日銀当座預金残高は、5兆円前後での推移となった。」

日本銀行 (2000) 6月12日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-07 21:08:18)

公開記事のポイント(2)

「この間、無担保コール市場残高が、1988年以来の7兆円台まで低下した。」

日本銀行 (2000) 6月12日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-07 21:08:18)

公開記事のポイント(3)

「この結果、5月のマネーサプライ伸び率は再び低下した。」

日本銀行 (2000) 6月12日開催分 より引用 (閲覧日時:2024-07-07 21:08:18)

公開記事の解説

上述した問題設定に対して、解決策を分析してみましょう。

問題設定(1):オーバーナイト金利が0.07%で安定しているが、なぜ上昇しないのか?

オーバーナイト金利が安定して0.07%で推移している原因は、日銀が短期金利をゼロ近辺で固定していることにあります。これは、日本の経済状況が長期的に低迷していることや、デフレーションが続いていることなどを考慮したものです。また、日銀当座預金残高が増えていることは、金融緩和政策が継続されていることを示しています。一方、無担保コール市場残高が減少していることは、金融機関の借り入れ需要が低下していることを示しています。そのため、オーバーナイト金利が低い水準で安定しているのは、日本経済がデフレから脱却するための政策が続けられていることが要因となっています。

問題設定(2):日銀当座預金残高が約5兆円で推移しているが、なぜ低下しないのか?

日本銀行当座預金残高が約5兆円で推移している理由は、現在の市場金利の状況が影響しています。日本銀行は、金融政策として長期的な目標を達成するために、長期的な政策金利を0.0%に設定しています。オーバーナイト金利は、概ね0.07%で安定しているため、日本銀行が市場金利を低く抑えることで、日本銀行の当座預金残高は、安定的に維持されることとなっています。また、無担保コール市場残高が1989年以来の7兆円台まで低下したことにより、日本銀行が供給する資金量は少なくなっています。このため、日本銀行の当座預金残高が安定的に維持されることになります。今年の5月のマネーサプライ伸び率の低下は、日本経済の状況を示すもので、消費財の販売額の低下や企業の投資活動の低下が背景にあると考えられます。最後に、アメリカでは内需が強力に拡大し続けており、今後も市場金利が低いまま維持されることが予想されます。このため、日本銀行が日本の金融政策を維持していくことにより、日本銀行当座預金残高は、今後も安定的に推移することが予想されます。

問題設定(3):無担保コール市場残高が1989年以来の7兆円台まで低下したが、なぜ市場に影響はないのか?

無担保コール市場残高が低下しても、オーバーナイト金利や日銀当座預金残高が安定しているため、市場への影響は限定的であると考えられます。また、無担保コール市場は、主に短期的な資金調達市場であり、日本経済全体に対する影響は限定的です。その一方で、無担保コール市場が低下することで、金融機関が長期的な調達に切り替えることが予想され、長期金利に影響を与える可能性があります。しかし、現在は低金利環境が続いており、長期金利も安定しているため、市場に対する影響は小さいと考えられます。

公開記事と関連するトレンドワード

トレンドワード(1):「企業」、「資金」

  • 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「企業」、「資金」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
  • 横軸が年月、縦軸が「企業」、「資金」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。

主要なトレンド転換として、2015年12月、2016年1月、2021年2月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、2008年11月、2008年12月、2020年5月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は2020年05月のトレンド転換と関連している模様です。

ソーシャルメディアの主な反応

今日のオーバーナイト金利、安定してたみたいだね。

日銀当座預金残高もそこまで増えてないね。

でも、無担保コール市場残高が7兆円台まで低下したのは大きいよね。

無担保コール市場残高ってのは、短期的な資金を貸したり借りたりするための市場のことだよ。

そうだよ。これは、預金や融資とは別の流動的な資金を扱う市場なんだ。

そうか。でも、今日の日銀当座預金残高は、約5兆円での推移となったんだね。

日銀がマネーサプライをコントロールするために、この残高を調整しているんだよ。

確かに、今年の結果、5月のマネーサプライ伸び率が再び低下したよね。

でも、アメリカの内需が拡大し続けてるから、日本もこのままいけば大丈夫じゃないかな。

ターム物金利をみると、短国レートは0.1%台で安定的に推移してるね。

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