【日本銀行(日銀)】金融政策決定会合(2013年3月7日開催分)の概要と解説

金融政策決定会合

## 公開情報の項目

### 組織名

- 日本銀行

### 公開日

- 2013年4月9日

### 公開記事

- 「[3月6、7日開催分 [PDF 254KB]](https://www.boj.or.jp//mopo/mpmsche_minu/minu_2013/g130307.pdf)」

## 公開記事の問題設定

1. 資産買入等の基金は短期金融市場における資金余剰感を緩和できるのか?
2. 無担保コールレート(オーバーナイト物)と有担保グループ(ロールナイト物)のレートの推移の違いは何故か?
3. 短期国債買入れ及び長期国債買入れが落札決定レートが0.1%を下回る水準で推移していることと金融・為替市場動向の関係はどのようなものか?

## 公開記事の概要

資産買入等の基金の運営状況は、固定金利方式・共通担保資金供給オペレーションにより、期間の短い資金を提供することで短期金融市場における資金余剰感を緩和し、札割れの回避に努めている。こうした中で、無担保コールレート(オーバーナイト物)は、0.07%台後半から0.07%台半ばの間で推移した。

この期間中、有担保グループ(ロールナイト物)は、0.09%台の半ばいの間で変動した。0.07%台前半から0.09%台の半分ばの間で推移したことだ。短期国債買入れ及び長期国債買入れは、落札決定レートが0.1%を下回る水準で推移している。金融・為替市場動向において、短期金融市場では金利が長めのゾーンを含め、低位で安定的に推移している。

### 公開記事のポイント(1)

> 「資産買入等の基金の運営状況をみると、固定金利方式・共通担保資金供給オペレーションは、短期金融市場における資金余剰感が強いもとで、期間の短い資金供給を行うことにより、札割れの回避に努めている。」

> 日本銀行 (2013) [3月6、7日開催分 [PDF 254KB]](https://www.boj.or.jp//mopo/mpmsche_minu/minu_2013/g130307.pdf)より引用 (閲覧日時:2024-07-12 15:25:29)

### 公開記事のポイント(2)

> 「こうした中、無担保コールレート(オーバーナイト物)は、0.07%台後半から0.09%台半ばの間で推移した。」

> 日本銀行 (2013) [3月6、7日開催分 [PDF 254KB]](https://www.boj.or.jp//mopo/mpmsche_minu/minu_2013/g130307.pdf)より引用 (閲覧日時:2024-07-12 15:25:29)

### 公開記事のポイント(3)

> 「短期国債買入れ、長期国債買入れについては、落札決定レートが0.1%を下回る水準で推移している。」

> 日本銀行 (2013) [3月6、7日開催分 [PDF 254KB]](https://www.boj.or.jp//mopo/mpmsche_minu/minu_2013/g130307.pdf)より引用 (閲覧日時:2024-07-12 15:25:29)

## 公開記事の解説

上述した問題設定に対して、解決策を分析してみましょう。

### 問題設定(1):資産買入等の基金は短期金融市場における資金余剰感を緩和できるのか?

資産買入等の基金の運営状況は、短期金融市場において資金余剰感を緩和することに努めています。短期金利である無担保コールレート(オーバーナイト物)は、0.07%台後半から0.07%台半ばの間で推移し、有担保グループ(ロールナイト物)も0.09%台の半ばいの間で変動しています。短期国債買入れ及び長期国債買入れも、落札決定レートが0.1%を下回る水準で推移しており、短期金利は安定しています。そのため、資産買入等の基金の運営状況は、短期金融市場における資金余剰感の緩和に貢献していると言えます。

### 問題設定(2):無担保コールレート(オーバーナイト物)と有担保グループ(ロールナイト物)のレートの推移の違いは何故か?

日本の資産買入等の基金は、短期金融市場において短期金利を低下させることを目的としています。固定金利方式・共通担保資金供給オペレーションにより、期間の短い資金を提供し、市場の資金余剰感を緩和することで、札割れを回避するために努めています。

この基金の運営状況により、無担保コールレート(オーバーナイト物)は、0.07%台後半から0.07%台半ばの間で推移し、有担保グループ(ロールナイト物)は、0.09%台半ばの間で変動しました。無担保コールレートが0.07%台半ばであるのに対し、有担保グループのレートは0.09%台半ばであったため、無担保コールレートよりも有担保グループのレートの方が高くなりました。

さらに、短期国債買入れ及び長期国債買入れの落札決定レートは、0.1%を下回る水準で推移しています。金融・為替市場動向において、短期金融市場では金利が長めのゾーンを含め、低位で安定的に推移しています。

このように、資産買入等の基金による短期金利の低下の努力は、短期金融市場において成功を収めていることがわかります。

### 問題設定(3):短期国債買入れ及び長期国債買入れが落札決定レートが0.1%を下回る水準で推移していることと金融・為替市場動向の関係はどのようなものか?

短期国債買入れ及び長期国債買入れが落札決定レートが0.1%を下回る水準で推移していることは、金融政策が引き続き緩和的であることを示しています。これは、日本銀行が長期間にわたり、金融市場に十分な流動性を提供するために資産買入れ等の基金を通じて市場の資金を供給しているためです。

一方、無担保コールレートは、期間の短い資金を提供することで短期金融市場における資金余剰感を緩和しています。これにより、札割れの回避に努めています。この期間中、有担保グループの金利は、0.09%台の半ばで推移しています。これは、日本銀行が固定金利方式・共通担保資金供給オペレーションを通じて市場に流動性を供給しているためです。

金融・為替市場動向において、短期金融市場では金利が長めのゾーンを含め、低位で安定的に推移しています。これは、日本銀行が資産買入れ等の基金を通じて市場の資金供給を継続しているためです。

## 公開記事と関連するトレンドワード

### トレンドワード(1):「短期」、「金融」

- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「短期」、「金融」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「短期」、「金融」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。

主要なトレンド転換として、1999年5月、1999年6月、1999年12月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、1999年3月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は1999年03月のトレンド転換と関連している模様です。

### トレンドワード(2):「国際」、「商品」

- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「国際」、「商品」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「国際」、「商品」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。

主要なトレンド転換として、2006年7月、2009年1月、2011年6月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、2006年3月、2008年9月、2011年2月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は2011年02月のトレンド転換と関連している模様です。

### トレンドワード(3):「商品」、「市況」

- 上図は、過去から現在までの日本銀行の公開記事で、「商品」、「市況」の組み合わせが発生する頻度を可視化した折れ線グラフです。
- 横軸が年月、縦軸が「商品」、「市況」の発生頻度を0-1の範囲で規格化した値になります。

主要なトレンド転換として、2004年7月、2009年1月、2011年7月にマイナス方向のトレンド転換を示しています。一方、2004年3月、2008年6月、2011年2月にプラス方向のトレンド転換を示しています。特に、今回の公開記事は2011年02月のトレンド転換と関連している模様です。

## ソーシャルメディアの主な反応

資産買入等の基金は、日本銀行が実施している金融緩和策の一環です。短期金融市場で資金を供給し、銀行が資金調達する際のコストを下げることで、金融環境を改善し、物価の安定と経済成長を目指しています。

固定金利方式は、一定期間の金利が固定されたオペレーションのことで、資金余剰感を緩和するために用いられます。共通担保資金供給オペレーションは、日本銀行が指定する共通担保を担保に提供される資金供給で、短期市場に流通する資金を安定化させることを目的としています。

無担保コールレートは、銀行間で一般的に行われる短期融資の金利を表す指標です。一般的に、日本ではオーバーナイト物と呼ばれる長期化した短期金融市場を指すことが多いです。

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